前回の記事で、お店選びの重要性や、自分のイメージを伝えることの重要性について書きました。
今回は具体的におすすめのソールカスタム例をお伝えします。
こんな人に見てもらいたい。
・ソール交換をしようか悩んでいる。
・ソールカスタムをしたいが、何を選べば
いいのかわからない
・履かなくなったブーツがあるが、勿体ないので雰囲気を変えたい
・以前ソールカスタムをして失敗した
ソールカスタムのやり方
私が初めてソールカスタムをするとき、ソールカスタムをしたい。でもも、何から始めればいいかわからない。そんな当時の自分に、向けて記事を書きます。
ワンピースソールとツーピースソールの違い
まず、ソールについて大まかにいうとワンピースソールとツーピースソールがあります。
ワンピースソールとは
爪先からかかとまで繋がっているソールのことです。
レッドウィング875などについている定番の白のクレープソールは、ワンピースソールになります。
ワンピースソールのメリット
・歩きやすい。
・スニーカー感覚で履けるものが多い。
・カジュアルな印象
ワンピースソールのデメリット
・ヒールがすり減ってしまうと、オールソール交換しなければならない(原則として)
ツーピースソールとは
かかとが別についているソールです。
革靴はツーピースソールが一般的です。またレッドウィングでいえばベックマンがそうです。
ツーピースのメリット
・ヒールがすり減った場合、ヒールのみ交換できる
・選ぶソールによって無骨な印象にもドレスな印象にもなる。
ツーピースのデメリット
・選ぶヒールによるが、ワンピースソールにくらべると、歩きにくいものがある。
最終、好みです。
私が仕事で履く際は、ワンピースソールが使いやすいので
ソールのメーカー
ソールのメーカーで有名なのは、ビブラム社が有名です。ワークブーツはもちろん、登山靴のソールにも採用されているので、見たことある人は多いと思います。
他にも、ダイナイトソールやリッジウェイソールなどがあります。
ソールを選ぼう
ソールカスタムのやり方として、まず、換えたいソールを選びましょう。
ここでは、おすすめのソールを紹介します。
定番のものを紹介しますが、組み合わせ方や色によって、雰囲気が変わります。
3つの素材
ソールの素材について、大きく分けて3つあります。
※()内は、これから紹介するソールの品番になります
・スポンジ(4014・2021)
柔らかくクッション性が良い。スニーカー感覚に近いソール。
滑りにくい。
ラバーに比べて耐久力は弱く、すり減りやすい(私の場合、仕事で履くと約3年ほどで交換時期をむかえる)
・ラバー(232・269・435・735)
スポンジに比べてクッション性は少ない。
滑りにくい。
硬く、耐久力がある。(232を約5年履いているが後2~3年履けそう)
・レザー
※下のレザーソール紹介記事を参照。
おススメのワンピースソール紹介
オススメのワンピースソールを紹介します。
画像については、brass shoe co 様のブログより引用しております。
ビブラム4014
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
ミッドソール : レザー 3mm
アウトソール : ビブラム4014(白)
ビブラム4014は、レッドウィング純正のクレープソールとほぼ一緒の形状です。裏のマークを見てみないと、純正かどうかわかりません。少なくとも私は判断できません。
耐久力も同じ印象です。初めてのソール交換のとき、私は4014の白を選びました。
私の履き方では約3年ほどでソール交換時期を迎えます。
4014でおすすめなのは、白以外のカラーです。
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
アウトソール : ビブラム4014(黒)
同じ形でも色を変えるだけでガラッと印象は変わります。
茶系のブーツだと、ブラウンのソールにすると統一感が出ますし、黒にすると全体的に引き締まります。
形を変えずに色だけ換える。
初めてのソールカスタムにオススメします。
ビブラム2021
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
ミッドソール : 5mm + 3mm?(黒)
アウトソール : ビブラム232(ベージュ)
軽くてスニーカーを履いているような印象です。
履き心地が一番いいソールです。
また厚みもあるので、ボリュームがあります。
ブーツを買ったけど、重くて履きにくい。履かなくなったという方にオススメです。
ビブラム232
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
ミッドソール : 5mm + かかと5mm
アウトソール : ビブラム232(黒)
私所有するredwing9870はこのソールにカスタムしています。
白のクレープソールと比べて耐久力は強く、しかしその分クッション性が少ないです。
あくまで純正のクレープソールと比べて、というところです。
歩きやすく、耐久力とグリップ力があります。
登山に行きましたが、まったく滑りませんでした。(スニーカーで登山に行くと結構滑ります)
今ソール交換してもうすぐ5年目ですが、おそらく後2~3年くらい履けそうです。
私の所有するredwing9870 ソールカスタムから約半年経過時。ナチュラルカラーのミッドソールとシューレースが黒くエイジングしている。
カスタム仕様
ミッドソール : 3mm(ナチュラル)
アウトソール : ビブラム232(茶)
おススメのツーピースソール紹介
おすすめのツーピースソールを紹介します。
レザーソール
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
ミッドソール : 3mm(茶?)
アウトソール : レザーソール(トゥスチール付き)
ヒール高さ : 低い(カーブなし)
レザーソールにも種類はあるようですが、今回は1くくりにレザーソールとします。
レザーソールは履き心地が柔らかく、ラバータイプのものとくらべて返りがいいので、歩きやすいです。
見た目もクラシックな雰囲気で、個人的にも大好きなソールです。
ただしソールがすり減るのも圧倒的に早いため(特に爪先は、油断すれば一瞬で削れます)、爪先にトゥスチールをつけるか、全体にハーフラバーを貼ること(あるいは両方)をオススメします。
あと、ハーフラバーを貼らないと、雨の日、滑ります。
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
ハーフラバーを貼ったレザーソール
ビブラム269
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
ミッドソール : 5mm(茶)
アウトソール : ビブラム232(茶)
ヒール高さ : 高い(ヒールストレートだが、テーパード気味)
元々、カウボーイ向けに開発されたソールのようです。他のソールと比べて薄く、あまりゴツゴツした印象になりません。
レザーソールに近い印象です。
薄いですが、耐久力もありますので、十分履きこめます。
私が所有する8875も、このソールを使っていますが、耐久力もあり、返りもいいので、歩きやすいです。
カスタム仕様
ミッドソール : 5mm(茶)
アウトソール : ビブラム269(アンバー)
ヒール高さ : 高い(ヒールストレート)
ソールカラーをアンバーにすることにより、レザーソールに近い雰囲気になります。
269は薄いソールなので、レザーソールの雰囲気が好きだけど、機能的に不安がある方におおススメします。
ビブラム435・735
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/
カスタム仕様
ミッドソール : 5mm(茶)
アウトソール : ビブラム705(茶)
ヒール高さ : 低い(ヒールストレート)
こちらは、430・730のハーフラバータイプになります。これはアーチの部分にくびれができるので、色っぽい見た目になります。
耐久力も十分です。
ハーフラバータイプになるので、返りがよく、歩きやすいですし、クッション性もありました。
もう手放していまいましたが、以前所有していた8134にビブラム435を使っていました。
カスタム仕様
ミッドソール : 5mm(焦げ茶)※ミッドソールのカラーは、アッパーの色に合わせてもらいました。
アウトソール : ビブラム435(黒)
ヒール高さ : 低い(ヒールストレート)
おすすめのヒール
ツーピースソールにする場合、ヒールも選ぶようになります。
基本的には、ソールと同じ品番のものが存在していますので、特に要望がない場合は、ソールと同じ品番のソールになります。
個人的におススメなのはクァバーグです。
クァバーグヒールは、他のヒールと比べて、高さが低いです。
そのため、積み上げのレザー部分が増えます。
全体的な見た目として、私はレザー部分が多いほうが好みなので、クァバーグをおすすめします。
低いと交換時期が早くなる印象ですが、高いヒールにしても、かかとのはしっこ部分が削れ、全体のバランスが悪くなって交換をするため、実際の耐久力としては、そこまで違いはないように感じます。
ヒールの高さに注意
ワンピースソールから、ツーピースソールに交換する場合の注意点は、ヒールの高さです。
ワンピースソールは、爪先からカカトまで1枚で繋がっているので高さはほぼ変わりませんが、ツーピースの場合、ヒールが高くなる場合があります。(ワンピースソールと同じバランスのものもあります)
ヒールの高さのバランスは、お店によると思います。
私は、ワンピースソールの高さが歩きやすかったので、ヒールが低いほうが好きです。
ヒール カーブとストレートを選ぼう
ヒールをストレートにするか、カーブにするか選べます。
ストレートに比べて、カーブのほうが、少し軽いです。
ストレートは、地面との接地面が後ろになるため、かかとの減りは早くなりがちです。
というより、好みです。
画像の下にカスタム仕様を書いてますので、確認してみてください。
ミッドソールをいれよう
ミッドソールとは、ウェルトとアウトソールの間のソールです。
ウェルトとアウトソールの間。ナチュラルカラーの部分がミッドソール部分。3mmレザー。
ミッドソールには、ラバーとレザーがあります。
(他にもあるかもしれませんが、私はこの2種類しか知りません)
ミッドソールをいれることによって、クッション性が改善される。ラバータイプの方がクッション性は良くなるらしいですが、個人的にはレザーのミッドソールをいれることをオススメします。
レザーの方が、経年変化を楽しめるからです。
またワンピースタイプのソールの場合ミッドソールを入れておくと、次回のソール交換時に、ソールを張り替える作業のみになるので、ウェルトやアッパーに負荷がかからないという利点もあります。
ソールの仕様によって、ミッドソールは必要なものとそうでないものがありますが、個人的には経年変化を楽しめるので、ミッドソールをオススメします。
価格についても、2000~3000円なので、比較的、安価なカスタムになります。おすすめです。
厚みを選ぼう
ミッドソールの厚みは、基本、3mmと5mmがあります。
3mmは、返りが良い。
5mmはクッション性が良い。
個人的には、3mmのほうが歩きやすく感じました。
たった2mmの差ですが、見た目のボリュームが違うので、印象も違ってきます。
5mmのほうが、分厚いため、よりワークブーツらしい見た目になります。
また分厚い分、経年変化を楽しめる面積は増えます。
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/ 3mmミッドソール
3mmミッドソール
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/ 5mmミッドソール
5mmミッドソール
個人的に5mmは、ゴツゴツしすぎるので、3mmが好きです。(選択するカラーにもよりますし、好みです)
シングルとダブル
ミッドソールは1枚(シングル)を選ぶのが一般的ですが、2枚重ねて(ダブル)選ぶカスタムもあります。
ダブルミッドは、返りが悪くなるので、歩きやすさでいうとシングルのほうが歩きやすいように思います。
ダブルミッドソールは、クッション性よりも見た目のボリューム感を出したいときにおススメします。
また、レザーミッドソールの場合は、経年変化を楽しめる箇所が増えます。
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/ ダブルミッドソール
(アウトソールをビブラム435・735のハーフラバーソールにすると返りは良くなるので、ダブルミッドソールのデメリットを少し改善してくれます。)
10年くらい前だったと思いますが、ダブルミッドソールが流行りました。
ダブルミッドソールにするカスタム例が、色んなリペアショップからアップされていたように思います。
そこまでボリュームにこだわらないのであれば、シングルで十分です。
カラーを決めよう
カラー(色)は、ソールなどを選んだ段階で決めていくことが一般的かと思いますが、今回は別タイトルで進めます。
ソールカラー
今回紹介したビブラム社ソールのほとんどの品番には、数種類のカラーが存在しています。
スポンジソールの場合(4014・2021)
・白またはベージュ
・黒
・茶
ラバーソールの場合(232・269・435・735)
・黒
・茶
・アンバー(レザーのナチュラルカラーに近い色)
サイドエッジ(ミッドソール)のカラー
ミッドソールのサイドエッジ(側面)のカラーも指定できます。
サイドエッジについては、こちらの要望を伝えると、それに近い色を配合して塗ってくれるようになります。
代表的なもので、
・ナチュラル(何も塗っていない素の状態。1番経年変化を楽しめます)
・茶(ブラウン)
・こげ茶(ダークブラウン)
・黒(ブラック)
があります。
アウトステッチのカラー
最近では一般的になってきたかもしれませんが、(昔は白しか選択肢がなかったような気がします)アウトステッチの色も選べます。
引用元:http://blog.brass-tokyo.com/ ステッチカラー ブラウン(茶)
・白(1番多いです)
・ベージュ
・茶
・黒
ミッドソール、アウトソールの色とステッチの色を統一すると、統一感がでておススメです。
また大事なのは、アッパーやシューレースも含めた全体のバランスになります。
私のソールカスタム例
私が実際に行ったソールカスタム例を紹介します。
redwing9870
仕事で愛用している茶芯のブーツです。
ソールカスタム前のイメージ
・仕事でハードワークをするため、純正スポンジソールより摩耗性に強く、走ったりもできるソール。
・日頃から愛用するため、経年変化を楽しみたい
私が選んだソールカスタム仕様
ミッドソール : 3mm(ナチュラル)
アウトソール : ビブラム232(茶)
アウトステッチ: 白
数年後の全体の色を統一したかったので、アッパーの黒色とステッチの白色以外を茶色で統一した。
ビブラム社のソールカラーの茶(ブラウン)は、黒に近い茶色なので、どんなアッパーにも相性がいい。
ソールカスタム直後
経年変化を楽しみたかったから、ミッドソールとシューレースはナチュラルにした。
ソールカスタム後 1~2か月経過
ソールカスタムから1~2年経過
経年変化はさらに進む。ナチュラルカラーだったミッドソールは、全体の雰囲気によくなじんできた。
ビブラム232は、ソールは薄くて軽い。ワンピースソールだがアーチ部分がくびれている。
全体的にすっきりしているが、しっかりしたグリップ力があり、とても使い勝手が良い。
そして今現在
約5年経過。今現在。
ミッドソールは濃くなった。当初の予定通り、全体のカラーバランスは統一された。
かかともすり減ったが、まだまだ履ける。ステッチの色はくすんできた。
溝が減っているが、あと2~3年はいけそう。
まとめ
ソールカスタム①~②と長くなりましたが、まとめです。
・お店選びが重要(おすすめはbrass shoe co)
・ワンピースソールかツーピースソールにするか決めよう。
・ソールを決めよう(全体のイメージを決めておこう)
・ツーピースの場合、ヒールの高さに注意しよう。(履き心地に影響するので、お店に確認しておこう)
・ミッドソールはシングル(3mm)が歩きやすく、ごつすぎないのでおススメ
・経年変化を楽しむならナチュラルカラーがおススメ。履き方によるが、私の場合仕事でハードに使用して2~3か月でアッパーの雰囲気になじんできた。
・ソールやミッドソール、アウトステッチ、色を統一すると全体的にしまって見える。
・履き心地や耐久力を考慮すると、個人的には、ビブラム232(ワンピースソール) ビブラム435・735(ツーピースソール)がおすすめ。
長い人生を共に歩んでくれるのがワークブーツです。
ソールカスタムを楽しみましょう。
コメント
[…] (毎週火曜日更新です) ソールカスタム② へ続く。 […]