REDWING 日頃のブラッシングの効果を検証 ブラシは本当に必要か?

ブーツの基本・考察・コラム




ワークブーツ愛用歴14年の五十嵐です。

初めてワークブーツ、もしくは革靴を購入した時にメンテナンス方法を調べると、必ずこう書いてます。

日頃のブラッシングが大事。

必ず、履き終わりにブラッシングしよう、と書いてます。

ただ、皆さん、経験ありませんか?

日頃のブラッシング、何回かさぼったけど、別になんともなかったなぁ

正直、1日2日ブラッシングをさぼったぐらいじゃ、変化なんておきません。

毎回ブッシングしたほうが良いけど、数回さぼったくらいじゃ、特に問題はない。

では長い間ブラッシングしなかったら、どうなるのか?

ブラッシングもオイルメンテもせず、とにかくガシガシ履きこんでみる。

基礎中の基礎のブラッシングを、全くせずに履き倒したらどうなるのか

さぁ、検証です。

(ついでに馬毛と豚毛ブラシについても検証してみます)

ブラッシングの必要性 検証方法

検証するブーツ

・レッドウィング9870(約9年履いてる)

 

・レッドウィング1907(約半年履いてる)

検証方法

  1. 3か月間、ブラッシングなしで履き続け、ブラッシングをしていた頃との違いを確認する。
  2. 3カ月ぶりにブラッシングして、どれくらい変わるか確認。
  3. おまけ  右足と左足で、馬毛ブラシ(普段使い)と豚毛ブラシ(靴磨き)の違いを検証してみる

検証結果報告

①3か月間、ブラッシングなしで履き続け、ブラッシングをしていた普段との違いを確認する。

ブラッシングせずに履き続けた結果、こんな感じになりました。

redwing 1907 経年変化 エイジング

バンプにホコリがたまっている

レッドウィング9870 茶芯 経年変化 エイジング ブラッククロンダインク

汚れやホコリで、全体的に白っぽくなっている

レッドウィング9870 経年変化 エイジング

ツヤはなくなり、全体的に乾いている印象

レッドウィング 1907 エイジング

トウ部分のキズが多い。乾いている印象

レッドウィング9870 経年変化 エイジング ブラッククロンダインク 茶芯

こちらもトウ部分は乾いている印象

普段と(ブラッシングしていた頃と比べて)違う点

  • 汚れた(ホコリや細かいゴミが多い。汚れもたくさんついた。全体的に白っぽい印象)
  • ツヤがなくなった。(前回ロウ成分を含んだクリームでケアしているため、もう少しツヤが残っているはずだが、くすんでしまってツヤがない)
  • 細かいキズや汚れは、ブラッシングすればある程度目立たなくなっていた(修復された)が、ノーブラッシングのため基本的にキズはほぼ全て残った。
  • 油分の乾燥が、ブラッシングしていた頃より早くなった印象を受ける。メンテナンスの回数が増えるイメージ(あくまで主観的な感想)

普段と同じ点

  • 履き心地・革の柔らかさ(革のハリは、ブラッシングしていた時と変わらない)
  • ブーツ(革)の寿命が縮んだ印象は受けない
  • トウ・バンプ・ヒール・他、屈曲するところは、ダメージを受けやすい(汚れやすく、油分がぬけやすい)

②3カ月ぶりにブラッシングして、どれくらい変わるか確認。(馬毛ブラシ編)

片方ずつ磨いてみました。

※レッドウィング1907(カッパーラフ&タフレザーは汚れがひどかったため、洗顔シートで先に拭いています)

レッドウィング1907

レッドウィング1907 エイジング カッパーラフ&タフ

左がブラッシング後。わかりにくいが、ホコリは取り除かれ、潤いとツヤがでた。

レッドウィング1907 経年変化 カッパーラフ&タフ

下がブラッシング後。全体的にツヤがある。

レッドウィング1907 カッパーラフ&タフ

トウ部分の比較。ブラッシングすることで、ツヤがでた

レッドウィング9870

レッドウィング9870 ブラッククロンダインク 茶芯

ブラッシング後は、ホコリが取り除かれ、ツヤがでて、黒い部分・茶芯の部分ががはっきりした

ワークブーツ レッドウィング 茶芯

手前がブラッシング後。明らかにツヤがでている

 

 

レッドウィング9870 ワークブーツ

傷だらけで、ブーツ自体もボロボロなのでわかりにくいが、手前がブラッシング後。かなりキレイになった。

磨いた結果

写真ではわかりにくいですが、相当きれいになり、ツヤが出ました。

  • きれいになった
  • ツヤが戻った(これは個人的予想以上の結果)
  • ブラッシング前より、革がイキイキした(ブラッシング前は、そろそろオイルメンテをしなければいけない雰囲気だったが、ブラッシング後は、もうしばらくオイルメンテの必要はない印象)

③おまけ  右足と左足で、馬毛ブラシ(普段使い)と豚毛ブラシ(靴磨き)の違いを検証してみる

先ほどのブラッシングは、普段使いのレッドウィング純正の馬毛ブラシを使用しました(右足)。

今度は靴磨き用の豚毛ブラシ(江戸屋の白馬毛ブラシ。豚毛並みにコシが強いため、今回は豚毛と呼ぶ)を使用してブラッシングします。(左足)

豚毛ブラシは、靴磨き用で使用しているため、クリームがブラシについている。だから豚毛ブラシでブラッシングすると、栄養補給、ツヤが戻るはず。

レッドウィング純正馬毛ブラシの記事で触れてます。良ければご覧ください)

レッドウィング1907

馬毛・豚毛、どちらもツヤと潤いが表れた。コキズも少し減った印象

レッドウィング1907

バンプの部分も、どちらもツヤが出ている。両方、比較してもあまり違いは見当たらなかった

レッドウィング1907

全体的にコキズは消え、ツヤがでた。馬毛と豚毛の違いはわからない。

レッドウィング9870

向かって左が馬毛ブラシ 右が豚毛ブラシを使用

レッドwンぐ9870

トウの茶芯部分は、銀面がはがれているため、ブラッシングでの変化は少ない。 馬毛・豚毛の違いは見当たらない

レッドウィング9870 経年変化 茶芯 修理

豚毛でブラッシング。ツヤが出ている。馬毛で磨いた箇所も同じ状態

レッドウィング ブーツ

この辺りは銀面そのまま塗料もそのまま残っているため、磨くと光りやすい。 豚毛・馬毛共に同じ状態。(前回メンテしたタピールのレーダーフレーゲが残っている印象

左が馬毛、右が豚毛。

検証結果、画像を見てどうでしょうか?

違い、わかりますか?

正直、違い、わかりません。

何一つ変わりが見えない。どちらも同じです。

馬毛も豚毛も、どちらも汚れがとれて、ツヤが出ました。

見た目の印象、触った質感においても、馬毛と豚毛の違いは見受けられません。

まとめ

ブラッシングしていたときと、ブラッシングしてないときの比較

日頃のブラッシングあり ブラッシングなし
汚れ ホコリや汚れはたまらない ホコリや汚れがたまる
キズ 小さなキズは、ある程度消える 小さなキズも残る
ツヤ 維持できる ツヤがなくなるのが早い
油分 乾きにくい 乾いてるように見える
ブーツの寿命 とくに変わりなし
その他 常にブーツの状態を確認できる ブーツの状態を確認しなくなる

油分とブーツの寿命については、あくまで主観です。

ブラッシングをしていると、常にブーツの状態を確認できます。

なにかいつもと違う点があれば、すぐに気づくことができる。

今回は3か月間ノーブラッシングでしたが、もっと長期的に実験をすると、ブーツの寿命に影響がでる可能性もあります。(油分の乾きぐあいに、差が生じているため)

ブラシの必要性(日頃のブラッシングは必要か?)

検証結果、ブラッシングは必要です。

ただし毎回じゃなくて大丈夫。

数回に1回はしてあげましょう。

ブラッシングしてやることで、ブーツの状態を確認できる。

ブブラッシングはブーツと向き合う時間になります。

異変があれば、すぐ気づいてやることもできる。

最終的にブーツの寿命を延ばしてやることは可能かもしれません。

まとめ(ブラッシングせずに履き倒すとどうなるか)

  • 汚れる
  • キズが残る
  • ツヤがなくなる
  • 乾く
  • ブーツの履き心地に変化なし
  • 寿命に変化なし(あくまで3ヵ月ノーメンテで履いた印象として)
  • 異変に気付きにくくなる
  • 馬毛と豚毛では、日頃のメンテナンスにおいて、目立った変化なし

※馬毛のほうが柔らかく、ブラシ自体も大きいものが多いので、日頃のブラッシングは馬毛がおすすめ

レッドウィング純正ブラシについての記事 よければご覧ください。

今回の検証で久ぶりにブラッシングしました。

ブラッシングは楽しい。

ブラッシングをしていると、シワの入り方や、キズが増えた箇所などを確認できる。少しずつ、ワークブーツが自分の足のパートナーになっていくのを実感できる。

愛着が湧きます。

毎回じゃなくても、時々でもいいから、ブラッシングしてあげましょう。

あと、動画です。経年変化のサンプルにでも見ていただけると喜びます。

レッドウィング茶芯現行モデル紹介~ブラッククロンダインク~





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