初めてワークブーツ、もしくは革靴を購入した時にメンテナンス方法を調べると、必ずこう書いてます。
日頃のブラッシングが大事。
必ず、履き終わりにブラッシングしよう、と書いてます。
ただ、皆さん、経験ありませんか?
日頃のブラッシング、何回かさぼったけど、別になんともなかったなぁ
正直、1日2日ブラッシングをさぼったぐらいじゃ、変化なんておきません。
毎回ブッシングしたほうが良いけど、数回さぼったくらいじゃ、特に問題はない。
では長い間ブラッシングしなかったら、どうなるのか?
ブラッシングもオイルメンテもせず、とにかくガシガシ履きこんでみる。
基礎中の基礎のブラッシングを、全くせずに履き倒したらどうなるのか?
さぁ、検証です。
(ついでに馬毛と豚毛ブラシについても検証してみます)
ブラッシングの必要性 検証方法
検証するブーツ
・レッドウィング9870(約9年履いてる)
・レッドウィング1907(約半年履いてる)
検証方法
- 3か月間、ブラッシングなしで履き続け、ブラッシングをしていた頃との違いを確認する。
- 3カ月ぶりにブラッシングして、どれくらい変わるか確認。
- おまけ 右足と左足で、馬毛ブラシ(普段使い)と豚毛ブラシ(靴磨き)の違いを検証してみる
検証結果報告
①3か月間、ブラッシングなしで履き続け、ブラッシングをしていた普段との違いを確認する。
ブラッシングせずに履き続けた結果、こんな感じになりました。
普段と(ブラッシングしていた頃と比べて)違う点
- 汚れた(ホコリや細かいゴミが多い。汚れもたくさんついた。全体的に白っぽい印象)
- ツヤがなくなった。(前回ロウ成分を含んだクリームでケアしているため、もう少しツヤが残っているはずだが、くすんでしまってツヤがない)
- 細かいキズや汚れは、ブラッシングすればある程度目立たなくなっていた(修復された)が、ノーブラッシングのため基本的にキズはほぼ全て残った。
- 油分の乾燥が、ブラッシングしていた頃より早くなった印象を受ける。メンテナンスの回数が増えるイメージ(あくまで主観的な感想)
普段と同じ点
- 履き心地・革の柔らかさ(革のハリは、ブラッシングしていた時と変わらない)
- ブーツ(革)の寿命が縮んだ印象は受けない
- トウ・バンプ・ヒール・他、屈曲するところは、ダメージを受けやすい(汚れやすく、油分がぬけやすい)
②3カ月ぶりにブラッシングして、どれくらい変わるか確認。(馬毛ブラシ編)
片方ずつ磨いてみました。
※レッドウィング1907(カッパーラフ&タフレザーは汚れがひどかったため、洗顔シートで先に拭いています)
レッドウィング1907
レッドウィング9870
磨いた結果
写真ではわかりにくいですが、相当きれいになり、ツヤが出ました。
- きれいになった
- ツヤが戻った(これは個人的予想以上の結果)
- ブラッシング前より、革がイキイキした(ブラッシング前は、そろそろオイルメンテをしなければいけない雰囲気だったが、ブラッシング後は、もうしばらくオイルメンテの必要はない印象)
③おまけ 右足と左足で、馬毛ブラシ(普段使い)と豚毛ブラシ(靴磨き)の違いを検証してみる
先ほどのブラッシングは、普段使いのレッドウィング純正の馬毛ブラシを使用しました(右足)。
今度は靴磨き用の豚毛ブラシ(江戸屋の白馬毛ブラシ。豚毛並みにコシが強いため、今回は豚毛と呼ぶ)を使用してブラッシングします。(左足)
豚毛ブラシは、靴磨き用で使用しているため、クリームがブラシについている。だから豚毛ブラシでブラッシングすると、栄養補給、ツヤが戻るはず。
※レッドウィング純正馬毛ブラシの記事で触れてます。良ければご覧ください)
左が馬毛、右が豚毛。
検証結果、画像を見てどうでしょうか?
違い、わかりますか?
正直、違い、わかりません。
何一つ変わりが見えない。どちらも同じです。
馬毛も豚毛も、どちらも汚れがとれて、ツヤが出ました。
見た目の印象、触った質感においても、馬毛と豚毛の違いは見受けられません。
まとめ
ブラッシングしていたときと、ブラッシングしてないときの比較
日頃のブラッシングあり | ブラッシングなし | |
汚れ | ホコリや汚れはたまらない | ホコリや汚れがたまる |
キズ | 小さなキズは、ある程度消える | 小さなキズも残る |
ツヤ | 維持できる | ツヤがなくなるのが早い |
油分 | 乾きにくい | 乾いてるように見える |
ブーツの寿命 | とくに変わりなし | |
その他 | 常にブーツの状態を確認できる | ブーツの状態を確認しなくなる |
油分とブーツの寿命については、あくまで主観です。
ブラッシングをしていると、常にブーツの状態を確認できます。
なにかいつもと違う点があれば、すぐに気づくことができる。
今回は3か月間ノーブラッシングでしたが、もっと長期的に実験をすると、ブーツの寿命に影響がでる可能性もあります。(油分の乾きぐあいに、差が生じているため)
ブラシの必要性(日頃のブラッシングは必要か?)
検証結果、ブラッシングは必要です。
ただし毎回じゃなくて大丈夫。
数回に1回はしてあげましょう。
ブラッシングしてやることで、ブーツの状態を確認できる。
ブブラッシングはブーツと向き合う時間になります。
異変があれば、すぐ気づいてやることもできる。
最終的にブーツの寿命を延ばしてやることは可能かもしれません。
まとめ(ブラッシングせずに履き倒すとどうなるか)
- 汚れる
- キズが残る
- ツヤがなくなる
- 乾く
- ブーツの履き心地に変化なし
- 寿命に変化なし(あくまで3ヵ月ノーメンテで履いた印象として)
- 異変に気付きにくくなる
- 馬毛と豚毛では、日頃のメンテナンスにおいて、目立った変化なし
※馬毛のほうが柔らかく、ブラシ自体も大きいものが多いので、日頃のブラッシングは馬毛がおすすめ
レッドウィング純正ブラシについての記事 よければご覧ください。
今回の検証で久ぶりにブラッシングしました。
ブラッシングは楽しい。
ブラッシングをしていると、シワの入り方や、キズが増えた箇所などを確認できる。少しずつ、ワークブーツが自分の足のパートナーになっていくのを実感できる。
愛着が湧きます。
毎回じゃなくても、時々でもいいから、ブラッシングしてあげましょう。
あと、動画です。経年変化のサンプルにでも見ていただけると喜びます。
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