男の定番 レッドウィング。
タフで武骨で硬派なイメージのワークブーツ。
逆に、女性が履いていると、ギャップに萌える。個人的にすごく好き。
最近はスニーカーを履く人が目立ち、ワークブーツを履く人は少なくなったように思う。
私は10年以上仕事でレッドウィングを履き、休日もレッドウィングを履く(娘が生まれてから回数は減りましたが…)
未だに冷めないレッドウィング熱をもつ愛好家は、いつの時代もある一定の人数がいます。
しかし私の印象としては、ノームコアがファッションの主流になったころから現在まで、スニーカー人気が高くなっているように思う。
レッドウィングが一世を風靡し、右も左もレッドウィングを履いていて、店の在庫切れが多発したのは、もう20年以上前のこと。
それから、人気が再燃することは幾度もあったが、20年前ほど人気が高まることはなかった。(スニーカーについては、この20年で3回ほど熱が高まることがあったように思う)
なぜ、レッドウィングが爆発的に流行しないのか?
また、なぜレッドウィングファンは常に一定数存在するのか?
今回は、ファッションとしてのレッドウィングを考えていきます。
こんな人に見てもらいたい
・レッドウィングが好きな人
・昔レッドウィングを履いていて、最近履かなくなった人
・ファッションに興味がある人
ファッションのトレンド
私の今回のテーマは、ファッションという視点からレッドウィングについて考える、です。
レッドウィングについて考える前に、まず、最近のトレンドについて大まかに説明します。
そして最近のトレンドの前に、私(五十嵐)という人間を紹介させてください。
私、五十嵐の紹介
私(いがらし)は、2020年で38歳になる既婚・子持ち(3歳娘・1歳娘)のパパである。
職業はサラリーマン。
レッドウィングやレザーシューズ・革の経年変化が大好きなオヤジです。
こんな私だが、20代の中頃までアパレルショップで働いていた。
世間一般男性よりは、服やファッションに興味があるほうだと思う
一時期、服よりも遊ぶことに夢中になっていた時期があったが、
子供ができたことにより、少々若々しく見られたいという欲求から、また、服装に気を使いだしてます。
私が服に興味を持っていた時代から比べると、
時代の流れは大きく動いている。
ここ数年、浦島太郎的な気持ちになっている。
Tシャツをインしてるのがカッコいいだなんて。私の世代からするとカッコ悪いの代名詞的服装じゃないか。
とにかく、時代は動き、そんな中で、レッドウィングを履いている人は、10年前よりも少なくなったように思う。
私はそれが、少し、悲しい。
ノームコア
世界的に大ヒットしたノームコアブーム。
日本では2014年ごろからジワジワと人気が広がってきたそう。
直訳すれば「究極の普通」らしい。
シンプルで、普通の恰好。
否、
究極の普通。
ただ普通の恰好をしているのではなく、あえて普通をセレクトしている姿勢が大事らしい。
シンプルなトップスにシンプルなパンツにシンプルなスニーカー。
引用元:https://street-fashion-snap.com/tagged/
ノームコアが流行った頃は、色使いもほぼモノトーンになり、
足元は黒か白のスニーカーというスタイルが増えたように思う。
タイトなサイジングからオーバーサイズへ
一昔前(もう10年近く前かな)は、皆、男たるものスキニーを履く。みたいな風潮でした。
時代は流れ、スキニーパンツから細身のテーパードパンツ。
そしてワイドパンツへ。
最近ではブーツカットなんかを履く人も増えた模様。
パンツの話をしましたが、トップスも同じです。
タイトからオーバーへ。時代の流れは動いています。
ネット社会の影響
オーバーサイズが流行り、もう少しすると、またタイトシルエットにトレンドが変わるのかというと、そうでもなさそう。
インターネットの普及に伴い、今ではネットショッピングが当たり前になった。
人々の買い物方法の変化は、ファッションにも影響を与えている。
試着することなく、スマートフォンで見て、気に入った洋服をポチっと購入する。
当然、そうなるとジャストサイズ・タイトなサイジングの服を選ぶことは難しい。
しばらくは、オーバーサイズのトレンドが続きそうな雰囲気です。
引用元:https://street-fashion-snap.com/post/154401169552/
求められる快適性
最近は、ストレッチ素材や、ウエストがゴムタイプのパンツが増えたように思う。
昔は、ジャージかスウェットパンツ以外では考えられなかったが、
スラックスやデニムにもストレッチ素材が使われ、ウェストがゴムタイプのパンツが増えた。
デニムに見えるスウェットパンツなども増え、見た目はもちろんだが、
着ていて快適かどうかも重視されるようになった。
カジュアル・フォーマル関係なく、とにかく着心地の良いもの。楽なものが増えました。
昔は、オシャレ=窮屈なイメージ(革ジャン・ストレッチの利かないパンツなど)だった。
しかし今では、快適で楽であるということが、ファッション(というより洋服)の定番となっています。
ファストファッションがより勢いを増している
私が20代のころに比べて、明らかにファストファッションの勢いが増しています。
ユニクロ・ザラ・H&Mなど。
特にユニクロは、価格とクオリティが良い意味で比例していない。
安くて良いものが多い。
昔と比べて、デザインに優れ(ZARA・H&M)質の良い(ユニクロ)服が安価で買えるようなりました。
洋服が安くなったことにより、飽きたらすぐ新しいものを買うことが主流になっている。
私が若いころ、カッコいいTシャツを買おうと思うと、平均5000円くらいはしました。1万円くらいのものTシャツも、平気で買ってました。今ではもう買おうと思いませんが……。
最近のファッションの流れのまとめ
・ノームコアが流行りだしたころから、トレンドの動きが変わってきた。より実用的に。より快適に。
・タイトからオーバーサイズへ。
・ネット社会の影響を受けている。
・快適であることが当たり前になっている。
・ファストファッションの勢いが強まり、安価な服を買い、飽きたら買い替えるという流れが主流になっている。
スニーカーとレッドウィング
いままで大まかにファッションのトレンドを説明してきたが、実際、今現在の足元のトレンドはというと、やはり、スニーカー人気が高い。
レッドウィングが一世を風靡したのは、もう20年も前のことだ。
ではなぜ、スニーカーが人気なのか。
スニーカーのメリット・デメリット
スニーカーのメリット・デメリットについて、いくつか考えてみた
メリット
・比較的安価
・シンプル
・デザインが豊富
・サイズボリュームが豊富(ローテクのコンバースからバッシュのようなものまで)
・カラーが豊富
・履き心地が良い
デメリット
・消耗品
・選ぶものによっては子供っぽい印象がある
……。
びっくりするぐらいに、デメリットが少なかった。
あえて言うなら、消耗品というところ。
ソールが減ると、基本的には履けなくなる点ぐらい。
レッドウィングのメリット・デメリット
では、レッドウィングはどうなのか。
メリット
・長く愛用できる(ソール交換可能)
・革の経年変化を楽しめる
・ボリュームがある
・メンテナンスが楽しい
デメリット
・選べるデザインが少ない
・ボリュームがある
・カラーが少ない(基本、茶系か黒)
・スニーカーと比べて重く、履き心地が劣る場合がある(ただし、足に馴染んできた場合、中途半端なスニーカーよりも履き心地がよくなる場合がある)
・メンテナンスがめんどくさい
・スニーカーと比べると、選べる種類が少ない。
また、書いていて気付いたが、メリットとデメリットは表裏一体で、個人の感覚による場合が多い。(メンテナンスを楽しいと思うか、面倒だと思うか。ボリュームのあるなし、など)
ファッションのトレンドとレッドウィング
ファッションの流れは、7~8年前と比べてシンプルになり、より快適性を求めるように。
また、安価な洋服でトレンドを追いかけ、飽きたら買い替えるという流れが主流。
レッドウィングはというと、
・スニーカーよりも重く、クッション性に乏しい。
・スニーカーよりも(基本は)高価で、長く愛用しながら経年変化を楽しむもの。
つまり、レッドウィングは、トレンドとは真逆の存在のように思える。
それでもレッドウィングを愛してやまない人は多い。
どんな時代にも、一定数の人気がある。
また、最近は人気が再燃してきている。
なぜ?
それでもレッドウィングが好き
前回、レッドウィングはコレクションか、ファッションか、道具か? という記事を書きました。
レッドウィングには、ファッション以外にも、楽しみ方がある。
レッドウィング好きには、
・コレクション(収集する)が好きな人
・革の経年変化が好きな人
・道具として壊れにくいところが好きな人
等々、様々な楽しみ方をしている人がいるため、一定数の人気がいつの時代も、常にあります。
ただ、何回も言うように、今回はファッションとしてのレッドウィングなので、ファッションとしての使い方について考えてみます。
ファッションとしてのレッドウィングを考える
今現在の主流はスニーカーだ。
スニーカーが革靴(オールデンやパラブーツなど)に代わることはあるが、
中々レッドウィング(ワークブーツ)に目を向ける人は少ない。
トータルファッションで考えた時に、使い勝手が良いのは、主張しすぎないシンプルなスニーカー(スタンスミスなど)である。
レッドウィングは主張が強すぎる
ファッションとして、頭のつま先から足の指先まで統一して考えた時に、レッドウィングの存在感は主張が強すぎる。
レッドウィングは単体で見ても絵になる。
私はよくレッドウィングの経年変化画像を検索します。
履きこまれた革の風合いはそれだけで絵になる。
カッコいい。
しかし全身コーデで考えた時に、存在感が大きい分、今のトレンドから考えると使いづらいのかもしれない。
レッドウィングを主役に考えよう
レッドウィングが好きな人、というか私は、とにかくレッドウィングを履きたい。
ゴリゴリのアメカジなら別だが、主張の強いレッドウィングを履く場合、何を合わせればいいのか?
レッドウィングを主役にする。
そのためには、レッドウィングの存在感をより強調してやればいい。
今のトレンドを考えると、レッドウィングを履くなら、服装はなるべくシンプルなほうがいい。
個人的な見解としては、
・全身の色を統一する。もしくは同系色でまとめる。
ネイビーのニットにデニム。足元は茶系のアイリッシュセッター
引用元:https://otokomaeken.com/
引用元:https://otokomaeken.com/
・キレイ目なアイテムを使用する。
引用元:https://otokomaeken.com/
スラックスやジャケット。ロングコートやキレイ目のシャツなど。
そうすることによって、ワークブーツである足元に違和感がでて、レッドウィングはより強調される。
引用元:https://otokomaeken.com/
トレンドとは違うが、レッドウィングはいつの時代も受け入れられる
楽ちんで、シンプルで主張しすぎないことが全体のトレンドである中、
レッドウィングは、その真逆に近い存在だと思う。
それでも、レッドウィングはいつの時代も受け入れられる。
世界中とつながれる時代
より快適で、より過ごしやすく、より個人の主張を尊重する世の中へ。
圧倒的な情報量のおかげで、世界中の人々とつながることができるようになり、リアルでの人間関係に依存する必要がなくなってしまった現代。
趣味の合う仲間は、近所にいなくても、世界を見渡せば必ずどこかにいる。
昔、私が少年だったころ、1990年代。
限られた情報の中では、他に選択肢がありませんでした。
みんな右向け右をしなければならない、というより、右を向く以外の選択肢は恐ろしいほどに少なかった。
だからアメカジが流行れば、右も左もアメカジに。
ハイテクスニーカーが流行れば、右も左もハイテクスニーカーを履いていました。
小さなコミュニティの中から趣味の合う仲間を探すのではなく、世界中から気の合う仲間を探す時代に。
だから、世間の流行はトレンド一色に染まることはなくなった。
レッドウィング好きは、世界中のレッドウィング好きと気持ちを共有できるようになっている。
情報社会と、不便が娯楽になる時代へ
キャンプを楽しむ人が増えている。
私もキャンプをしたいと思う。(子供がもう少し大きくなれば行こうと思う)
快適で、便利で、娯楽は溢れている時代だからこそ、大自然に囲まれ、料理は火をおこすことから始めなければいけない不便を、人々は求めている。
レッドウィングは、これと同じだと、私は思う。
定期的なメンテナンスやソール交換。
長く愛用するためには、少し手を加えてやらなけれならない。
おそらくそういった手間暇を愛する人は、案外、多い。
趣味が靴磨きの人も多い。
いつの時代も、レッドウィングのアナログ感は受け入れられていくのである。
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